欧州ローカル列車の旅 > 2025年 > スペイン > タラゴナ~サラゴサ (1)
| 目次 | (1) | スペインの高速新線 High Speed Lines in Spain |
| タラゴナ~レウス Tarragona - Reus | ||
| レウス~モラ・ラ・ノヴァ Reus - Mora la Nova | ||
| (2) | モラ・ラ・ノヴァ~カスペ Mora la Nova - Caspe | |
| カスペ~サラゴサ Caspe - Zaragoza | ||
| サラゴサ Zaragoza |
EUで面積の広い上位6ヶ国は、フランス、スペイン、スウェーデン、ドイツ、フィンランド、ポーランドの順で、日本はスウェーデンとドイツの間になる。人口の多い上位6ヶ国は、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、ポーランド、ルーマニアの順で、人口減少に入った日本も、まだトップのドイツよりは多い。
人口密度になると、マルタのような超小国がトップに躍り出てきて、次いでベネルクス各国が入ってくるので、ある程度の規模がある、上記の面積または人口で上位6ヶ国に挙がった国(重複があるので8ヶ国)だけで並べると、ドイツ、イタリア、ポーランド、フランス、スペイン、ルーマニア、スウェーデン、フィンランドの順になる。改めてこう並べると、スペインは案外、人口密度が少ないと感じる。ドイツやイタリアの半分以下しかない。日本の47都道府県の人口密度と比べると、44位の高知県と同じぐらいである。実際、スペインのあちこちを旅してみればわかるが、都市部を外れると、延々と人家も稀な荒れた土地を走る所が多い。それを反映するかのように、高速新線の駅間距離も概して長く、100キロぐらい駅がない所もある。高速新線建設に際して多くの人家の立ち退きが必要な日本に比べれば、建設は楽そうだが、その代わり、長距離から短距離まで多くの需要が生まれる日本に比べると、多くの乗客を運んで効率よく稼ぐのは難しいに違いない。
二大都市は、300万都市である首都マドリード(Madrid)とその半分ほどのバルセロナ(Barcelona)で、それ以外は人口100万未満である。
スペインは、ヨーロッパの中でも高速列車の開発や高速新線の建設に熱心で、ローカル線維持に消極的な国である。スペインの伝統的な軌間は、イベリア・ゲージと呼ばれる1668mmの広軌だが、高速新線はフランスのTGVと相互乗り入れができるように、欧州の標準軌である1435mmで建設されている。首都かつ最大都市マドリードと各地を結ぶ路線が順次開業し、全土のかなりを網羅するようになってきた。他方で並行在来線はだいぶ整理されてしまった。

二大都市であるマドリードとバルセロナを結ぶ路線は、日本なら東海道に相当する主要路線だが、高速新線は一番に整備されたのではなく、最初に開通したのは、マドリード~セビージャ(Sevilla)間である。もっともこれは、1992年にセビージャで万博があったため、それに間に合うように優先的に建設されたという事情がある。その次に開通したのが、マドリード~バルセロナである。2003年、マドリード側から順次部分開業し、バルセロナまで全通したのは2008年。東海道新幹線の54年後、というより、まだ今なら、割と最近の話、と言った方が個人的にはピンとくる。

手元にある1999年のトーマス・クックの時刻表を開いてみた。まだマドリード~バルセロナ間に高速新線が全くない時代で、この2大都市間は、680キロ。IC特急とタルゴと夜行がある。タルゴは3往復で、うち2往復がリェイダ(Lleida)経由、1往復がタラゴナ(Tarragona)経由と、一部で2ルートに分かれる。リェイダ経由のうち1本が最速列車で、6時間20分で走破している。ICは全区間走る列車は1往復しかない。所要時間は下りが7時間15分、上りが7時間05分。そして夜行が3往復もある。汽車旅マニアの視点で言えば、いい時代だったなあと思う。今もこんな列車があれば、昼間一日かけてのんびり旅してみたいものだ。

次に高速新線がマドリードからタラゴナまで開通した2007年の時刻表を見る。高速新線と在来線のページが分かれており、ずっと時刻表のスペインのトップにあった650番の時刻表は、高速新線に置き換わっており、在来線はサラゴサ(Zaragoza)で分離され、マドリード~サラゴサが653番に、サラゴサ~バルセロナが654番に移っている。高速新線にバルセロナまでの列車もあるが、これは、Alviaという軌間可変車輌による運転で、最高速度250キロ。標準軌のAVEは300キロなので、少し遅いが、高速鉄道として十分成り立っている。軌間可変車輌のおかげではあろうが、マドリード~バルセロナの全区間、在来線を走る直通列車は、この時点で既に夜行1往復のみとなっており、並行在来線はこの時点ですっかりローカル線に格落ちしているのが読み取れる。

今は両都市間を結ぶ列車は全て高速新線経由のAVEで、距離は621キロ。運転本数は1時間に2~3本で、ノンストップの最速列車は2時間30分、途中4駅停車の列車が3時間10分かかる。最終はマドリード21時25分発、バルセロナ着23時55分で、24時の門限があるのかどうか知らないが、本数こそ少ないものの、東海道新幹線と似ている印象も受ける。在来線も含め、夜行列車は既に国内線全て絶滅している。
そこで今回は、この高速新線の開通によって落ちぶれた並行在来線の中でも、ローカル色が最も濃い、タラゴナからサラゴサまでの区間を、普通列車でのんびり行くことにした。落ちぶれたとは言っても、20年ちょっと前までは、スペインの二大都市を結ぶ主要幹線だった区間である。そこを、スペイン国鉄Renfeのサイトから、時刻表検索をし、この区間の時刻表を作ってみると、バルセロナ広域都市圏を外れるレウス(Reus)から、スペイン第4の都市サラゴサまでの235.5キロもの区間の運転本数は、その半分は1日3往復、レウス寄りでも6往復しかない。一部列車の小駅通過はあるが、全て普通列車である。そしてレウス~サラゴサは、単線である。下記がそれで、レウス止まりの区間列車は省略してある(ダイヤの方には掲載)。

スペインの場合、こういったローカル線でも、中距離急行という感じのMDという全車指定席の列車になっている所が多く、事前に指定席を取らずにぶらりと飛び乗れる列車が全く走っていない線も多い。しかし、この区間は、指定席を取りたくても取れないローカル普通列車しか走っていない。今のスペインでは、都市近郊の短距離路線を除くと、こういうのがなかなかないのである。それゆえローカル線好きの私は、スペインにはあまり熱心に目を向けて来なかった。つまり、どこでもいいからローカル線に乗りに行きたいなと思った時に、スペインは最初から対象外という意識が働いてしまうのである。しかし、ある所にはある。
そういう状況を見出した私は、今回も乗車区間の列車ダイヤを、日本製の無料ダイヤグラム作成ソフト"OuDia"を使って作ってみた。そして、これは面白そうだと楽しみになってくると同時に、スペインにはローカル線の楽しみが少ないと決めつけていた自分自身を恥じ入るような気持ちにもなってきた。

列車はバルセロナが始発で、バルセロナ~タラゴナ間は、タラゴナ以遠の各方面への列車とともに、都市圏輸送を担っている大都市近郊区間である。始発から終着までの全区間乗車にこだわる必要もないので、私は前の晩、美しい海辺の街タラゴナに泊まり、朝食後、タラゴナ駅へやってきた。オーバーツーリズム問題を抱えるバルセロナへ行きたくないからという理由も正直少しあった。

ダイヤを見れば一目瞭然だが、レウスまでは複線で本数も多い。ダイヤはタラゴナからで作成したが、実際にはタラゴナ始発の列車はほとんどなく、ほぼ全てはバルセロナからやってくる。タラゴナはバレンシア方面の分岐駅であり、そちら方面の列車もバルセロナが始発である。従って、バルセロナ~タラゴナ間は、本数が多く、タラゴナ~レウス間もそれに次いで多い。レウスは空港もある内陸都市で、バルセロナ広域都市圏はここまで、という感じの都市である。
タラゴナはカタルーニャ州(Cataluña)に属し、州都バルセロナの西南西約95キロ、市内人口約14万人の中都市である。地中海に面しており、駅の裏手がビーチ、世界遺産もある観光都市でもある。丘の上にある旧市街は、狭い路地が密集して中世に迷い込んだような雰囲気もある。そのあたりまで駅から徒歩圏で、訪問も容易だ。鉄道旅行がメインでも、余裕があればちょっと下車して1~2時間でも歩き回ってみることをお勧めする。
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| タラゴナの旧市街 | 上から見下ろすタラゴナ駅 |
タラゴナ駅はさほど大きくない。自動券売機が数台あり、窓口も2つ開いている。カタコトの英語しかしゃべれないが、にこやかでフレンドリーな中年男性のいる窓口で、サラゴサまでの片道切符を買う。24.65ユーロは、今の円安レート(172円で計算)で4240円。JR本州3社幹線なら4510円の距離なので、これだけユーロ高になってもまだスペインの方が若干安い。しかしかつてはスペインと言えば西欧の中では物価も運賃も安く、日本と比べてもかなり安いイメージがあった。それが今はだいぶ日本に近づいてきた。実際、宿泊や食事など、スペインはもはや、西欧の中では比較的安いというイメージでもなくなってきている。
タラゴナには、高速新線の駅もあるのだが、それは、カンプ・ダ・タラゴナ(Camp de Tarragona)という内陸の駅で、海沿いのタラゴナ駅や市街地からは8キロも離れている。将来的にはトラムでつなぐ計画はあるらしいが、今のところ、交通も不便で利用しづらい駅である。この両駅が鉄路でつながっていないせいか、タラゴナからサラゴサで時刻表検索しても、カンプ・ダ・タラゴナ駅は出てこない。その代わり、いったんバルセロナまで戻って、バルセロナから高速列車でサラゴサへ、という結果がずらりと出てくる。バルセロナまでは90キロもあるのに、そこまで戻ってもなおトータルで3時間前後でサラゴサへ着けるので、4時間かかる並行在来線よりも所要時間が短いのだ。高速新線の駅が極端に少なく、在来線と離れていて不便な上、在来線の本数が少ないから、そうなってしまう。例えると、水上から長岡に行くのに、在来線下りは本数も少なく時間がかかるので、一旦高崎に戻って新幹線で行け、といった感じだ。そういうルートが実際に検索で出るし、言葉も十分通じていないため、バルセロナ経由の切符を売られたら困るから、在来線サラゴサ行きの時刻表を入れておいたスマホを見せて、万全を期した。
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| タラゴナ駅舎 | タラゴナ駅の発車時刻表 |
乗るのは10時12分発のサラゴサ・デリシアス(Zaragoza Delicias)行きで、バルセロナからやってくる。さっそくというか、駅の発車案内には、遅れていて10時28分発車予定と出ている。バルセロナからやってくるので、こういう遅れが極端に早まることはないだろうが、15分程度では特に行く所もないので、駅構内やホームをぶらぶらして過ごした。待っている人の多くは、ホームのベンチなどで日向ぼっこをしながらのんびりしているようである。
10時39分、バルセロナ方面から3輌編成の電車がやってきた。ホームで待っている人はそれなりにいたが、降りる人の方が多く、乗ってみれば、乗車率4割弱だろうか、混んではいない。最初は3輌目に乗ろうとしたのだが、車体への落書きがひどく、窓まで汚れている所が多いので、2輌目にする。2人掛け席が空いている所もいくつかあったので、窓が綺麗な所を選んで座る。3分程度の停車で発車。時刻表から20分遅れである。
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| 18分遅れでタラゴナに入ってきた列車 | タラゴナ発車直後の車内 |
タラゴナは、駅の裏がビーチだし、そのバルセロナ寄りの内陸が風情ある旧市街だが、そちらはそちらで一つの顔。タラゴナの先はしばし海辺の工業地帯を、沢山の線路をかき分けながら走る。港湾産業都市でもあるのだ。最初は貨物駅や車輌基地が現れる。廃車も沢山留置されていた。その後は倉庫、工場、石油コンビナートなど、色々なものが現れる。
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| 工業地帯の車窓風景 | ヴィラ・セカ手前で高速道路を跨ぐ |
立派な高速道路を跨ぐと、ほどなく最初の駅、ヴィラ・セカ(Vila-Seca)で、さっそくここで大勢下車。20名は降りただろうか。郊外住宅地のようだ。駅自体も大きく、ここで分岐するローカル線もある。
列車は遅れているし、ヴィラ・セカでは客の乗降が済めばすぐ発車したが、ほどなく止まってしまった。5分ほど待っただろうか。客は皆、落ち着いている。反対列車が来て、その後発車。レウスまでは複線の筈だと思っていたが、うかつにも私は、ヴィラ・セカから分岐する線があることを知らなかった。ここは2020年1月、コロナの直前だが、これまでタラゴナで分岐していたバレンシア(Valencia)方面の路線が、付け替えられ、ここヴィラ・セカの分岐になったのであった。だから、この時の停車も、そちら方面からヴィラ・セカ、タラゴナ経由でバルセロナへ行く列車が遅れていた影響らしい。平面交差なのである。
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| 立派な駅舎のヴィラ・セカ駅 | レウス手前の車窓 |
ヴィラ・セカのの先は概ね住宅地で、発車後4分ほどで、新駅建設中の所を通過した。ホームがだいぶできており、あと半年ぐらいで開業できそうである。レウスが近づけば、また建物が増えてくる。レウスはタラゴナと並んでこの辺では大きな街で、空港もある。タラゴナと合わせて一つの都市圏を形成していると同時に、バルセロナ広域都市圏はここまで、という街でもある。バルセロナからレウスまでは、1時間に1本程度の列車が走っている。
レウスには24分の遅れで到着した。なかなか大きな駅である。ここで、ヴィラ・セカの倍以上の人が下車した。構内には貨物列車も止まっている。レール幅が違う高速新線は、旅客専用だろうから、かつての都市間連絡の長距離在来線は、貨物のためにも重要で残しているのかもしれない。
ここから一気に本数が減るローカル区間になるのだが、代わって乗ってくる人は少なく、車内は早くも閑散としてしまった。これならバルセロナからの直通は全てレウス止まりにして、ここ始発の短編成の列車を走らせた方が良さそうだし、日本ならきっとそうしているだろう。バルセロナ都市圏でも3輌でまかなえているとはいえ、それに合わせた輸送力のある車輌でローカル線に直通してくれるので、ガラガラの車内でゆっくり旅をしたい人間としては、有難い。
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| レウスで大勢降りて一気に空いた | 三面五線の大きなレウス駅(別の時に撮影) |
24分遅れのままレウスを発車。ほどなく右カーヴでリェイダ方面への線が分岐していき、こちらは緩やかな左カーヴをしながらスピードを上げる。既に単線で、レウスの家並みもすぐ途切れ、荒れ地や森林の多い田舎の景色になった。
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| マスプジョルスという村を遠望 | ボルヘス・デル・カンプ駅 |
発車後5分、右手の丘の上にマスプジョルス(Maspujols)という小さな村が見える。さらに3分で、レウスの次の駅、ボルヘス・デル・カンプ(Borjas del Camp)に着く。元幹線の貫禄ただよう広い構内を持ち、貨物を扱った跡も残っている。しかし乗降客はゼロ。早くもかなりのローカルムードになってきた。
ボルヘス・デル・カンプと次の停車駅マルサ・ファルセット(Marsa-Falset)の間は、20キロほどあるが、間に3つ、通過駅がある。この3つの駅は、レウス以遠を走る6往復のうち、3往復が停車する。その3往復は全て行先が違うが、途中止まりの列車で、比較的遠いカスペ(Caspe)行きと、サラゴサ行きは、全て通過している。反対方向も同様である。こういう駅は、地元住民のための朝夕を中心とした限定停車のことが多いし、ここもそうだと思うが、レウス発で言うと、17時39分発サラゴサ行きと、19時05分発カスペ行きが、どちらも通過している。住人の帰宅時間として便利そうな時間帯に、2本連続で通過しているのである。長距離列車と近距離列車とで車内設備やスピードにそこまで明確な差はないと思うし、サラゴサ行きでも十分、鈍行なのだが。
それでも私はいつも、こういう通過駅があると、どんな所だろうと気になってしまうたちなので、車窓を注意していたが、最初の通過駅、リウデカニェス・ボタレル(Reudecanas-Botareil)は、元幹線らしく、交換設備もある広い構内の駅であった。長距離列車は編成が長いから停まれないとか、そういった事情も皆無と思われる。ただ、まとまった村ではなく、山村に人家が点在する集落なので、利用者が限られているであろうことは、地図からも車窓風景からも想像がついた。
リウデカニェス・ボタレルを過ぎると、短いトンネルも現れる。車窓は森林が多く、少し高い所から見下ろす風景が続く。遠くに小さな池が見える所もあった。貯水池だろうか。2つ目の通過駅は気づかなかったが、その後、トンネルの中でポイントをがたがたと渡る音がし、出た所が3つ目の通過駅、プラデル(Pradell)。人家も見られない寂しい所であった。
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| ゆっくり通過したリウデカニェス・ボタレル駅 | マルサ・ファルセット駅名標 |
丘の上にまた集落と教会の塔を見つつ、マルサ・ファルセットに着く。降りたのは1人だけのようであった。線路の左、駅にほど近い集落がワインで有名なマルサで、線路の右、少し離れてファルセットの集落がある。この駅名の前半のマルサは、英語で時刻表検索をした時は、Marsaと出てきたのだが、現地の駅名標は、Marçàであった。このcにセディーユと言うしっぽが付いた文字は、フランス語でおなじみだが、スペイン語には無い。しかしこれは、スペイン語ではなく、カタルーニャ語で、カタルーニャ語ではセディーユ付きのcが使われるのである。これを英語やスペイン語で検索すると、Marsàと出るようである。言語事情は複雑であり、奥深い。

トンネルを抜け、ゆっくり右カーヴをしながら、左手の丘の上の小さな集落を見て、カプサネス(Capsanes)に着いた。単線でホーム1本の駅であった。黒人が2名下車。ここもワインの産地で知られているらしい。マルサと同じで、カプサネスのサは、スペイン語だとsだが、カタルーニャ語ではçを使う。やはり駅名標はカタルーニャ語だけであった。
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| カプサネスの集落を見つつ到着 | カプサネス発車後の右車窓 |
カプサネスからしばらく、右手にゆったり流れる川に沿う。川幅が広がり、小さなダム湖がちらりと見えたが、トンネルに入ってしまう。出るとまもなくポイントを渡り、ギアメッツ(Guiamets)をゆっくり通過。ここに反対列車のバルセロナ行きが停車していた。ギアメッツは駅名標もしっかりついていたので、きっと以前は駅だったのだろうが、今は停車列車がない信号場になっている。
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| ギアメッツ信号場で反対列車と交換 |
今回は、事前に列車ダイヤを作ったので、このギアメッツの存在はわかっていたのだが、定刻であればこの列車交換がどこなのかがわからなかった。というのも、時刻表によれば、こちらの列車が、カプサネス11時02分発、モラ・ラ・ノヴァ(Mora la Nova)11時14分着である。反対列車はモラ・ラ・ノヴァ11時11分発で、カプサネス11時26分着なのである。距離は、カプサネス~ギアメッツが3.4キロ、ギアメッツからモラ・ラ・ノヴァが9.3キロである。それ以外に信号場もなく、駅間はずっと単線の筈なのだが、列車の時刻からすれば、モラ・ラ・ノヴァから1~2キロほど、カプサネス寄りで行き違わなければ、辻褄が合わない。事前にダイヤを作っている時に、ここが気になっていたので、実地で確かめたかったのだが、こちらの列車が大幅に遅れたので、謎は解けないままとなった。
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| モラ・ラ・ノヴァの町並み | 風格あるモラ・ラ・ノヴァ駅 |
久しぶりにビルなども現れ、モラ・ラ・ノヴァに着く。レウス以来では一番大きな駅で、町の人口は3千人あまり。駅も大きく立派で、久々にまとまった数の乗降客を見る。特に下車客が多い。10人ぐらいはいただろう。なお一応触れておくと、スペイン語のVは、ヴと発音しない。例えばValenciaをヴァレンシアと書くのは間違いで、バレンシアにすべきである。しかし、カタルーニャ語のVは、ヴ音で発音するので、ここのNovaも、ノヴァと書いて正解である。