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エクセター〜バーンステプル 目次


目次 プリマスとエクセター Plymouth and Exeter
エクセター〜バーンステプル Exeter - Barnstaple
エクセター〜エクスマス Exeter - Exmouth

プリマスとエクセター Plymouth and Exeter


 実は今日は、コーンウォール(Cornwall)地方のローカル線を訪れたいと思っていた。ところが数日前から各地を襲った記録的な水害の影響で、この方面の鉄道が軒並み運休になってしまった。当日朝の情報では、エクセター・セント・デイヴィッツ(Exeter St. Davits)からニュートン・アボット(Newton Abbot)までは代行バスだが、それより西は列車も運転されているということであった。この不通区間には、海にピッタリ沿って走る絶景区間があるのだが、そこは数日前に高波が押し寄せて線路を削り取ってしまったので、復旧に2ヶ月程度かかるらしいということは、ニュースで見て知っていた。既に運休直後の混乱も収まって、エクセターの駅では、代行バスの運転がすっかり定着していた。

 プリマス駅の発車案内では列車はほとんど運休かバス代行

 そこで、その代行バスでプリマス(Plymouth)まで来てみると、今日新たにまた、この先の線路が水に浸かったため、終着ペンザンス(Penzance)までも全面運休になったばかりであった。つまりはエクセター以西の本線は、ペンザンスまで212キロもの長い区間が全面運休になってしまったのである。しかもプリマス以西は道路も水に浸かっているため、今日は代行バスすら運転の見込みが立たないという。こんな不安定な時に、もし運良く動いた列車があったとしても、乗ったが最後、帰れなくなってしまうかもしれない。

 仕方がないので、街へ出てみた。かように交通が大々的に遮断されていても、街そのものは恐らく普段の土曜とさして変わらず、地元や近隣の人で普通に賑わっている感じであった。とはいえ、プリマス自体は格別面白い所ではないので、市街地をざっと一回りしてから、駅へ戻った。

 列車が停まったままのプリマス駅  プリマスの街は普通の賑わい

 鉄道として運転されそうな唯一の列車に、12時54分発のガニスレイク(Gunnislake)行きがある。この線も興味深いローカル線である。他の線は全て止まっているから、これに乗ろうと思う。けれども発車時刻近くにホームに行っても、列車は入線していないし、待っている人も2人しかおらず、本当に動くかどうか覚束ない。ホームの電光掲示は、定刻(On time)と表示されたままだが、その定刻を過ぎても何も起こらず、列車も来ない。しびれを切らして駅員を見つけて聞くと、線路が水に漬かっているらしく情報収集中で、動くかどうかはまだわからない、ということであった。

 残念だが、天候が相手では仕方ない。これ以上待って動かなければ時間がもったいないので、代行バスでエクセターへ戻った。列車の運転がほぼゼロで、駅構内に人の気配もなかったプリマスに比べると、エクセターはまだ良かった。一番の主要路線である、ロンドンとここを結ぶ幹線が、遅れながらも何とか動いている。さらに、エクセターから南と北へ出ている2本の盲腸ローカル線が、ダイヤ通り運転していた。この地方の冬の変わりやすい天気を侮ってはいけないが、今のところ、天気も回復して日が差してきたので、しばらくは大丈夫だろう。終着駅に閉じ込められて帰れなくなると困るのだが、今すぐ行って戻るだけなら、問題はなさそうだ。

 駅名由来のセント・デイヴィッツ教会  エクセター・セント・デイヴィッツ駅

 エクセターの主要駅は、エクセター・セント・デイヴィッツである。駅から歩いて5分ほどのところに、セント・デイヴィッツ教会というアングリカンの教会があるので、こういう駅名になったと思われる。この駅はエクセターの都心からは少々はずれているが、ロンドンからエクセター、プリマスを通りコーンウォールの終着駅ペンザンスまでの幹線鉄道の全列車が停車する。そして今は駅前に各地への列車代行バスが入れ替わり発着している。

 14時27分に、コーンウォール半島の基部を縦断してバーンステプル(Barnstaple)まで行く列車があるので、迷わずこれに乗ることにした。 この線には、タルカ線(Tarka Line)という名称がついている。大きな都市のないデヴォン州(County Devon)の北海岸地方へと通じている唯一の営業鉄道路線である。距離も63キロもあって、乗りがいもある。

 線名になっている、タルカとは何か。これは地名でも地方名でも、山や川の名前でもない。日本語で「かわうそタルカの冒険」などと訳されている、イギリスの自然派作家である、ヘンリー・ウィリアムソンの書いた小説の主人公である、かわうその名前である。世界的に有名とまでは言えないが、イギリスでは今日に至るまで、子供向けの絵本などで人気らしい。そんなかわうそが生息する舞台が、この路線の北半分に当たるデヴォン州北部(North Devon)の川である。この路線名もその物語から取られたという次第である。微笑ましいが、他に線名にするほどの名所がなかったからかな、とも思う。

 エクセターから出ているもう1つの短い方の路線は、南のエクスマス(Exmouth)までの線で、終着エクスマスがそれなりの町だから、運転本数が多い。そして、バーンステプルとエクスマスは、エクセターを介して多くの列車が直通運転をしている。これから乗るバーンステプル行きも、エクスマスからやってくる。

 プリマスでは、駅の電光掲示の発車案内に"定刻"とありながら、列車が全く現れなかった。こういう日だから同じようになる心配もあったが、14時24分、時間通りに、エクスマス方向から列車が入線してきた。小型気動車ではあるが、意外にも、4輌編成という長さであった。ただ、他線区の運休もあり、また不急不要の旅行を控えよというこの日の気象状況もあってか、乗客は非常に少ない。


エクセター〜バーンステプル Exeter - Barnstaple


 到着したエクスマスからの列車の、少ない乗客の多くがここで下車する。代わって乗り込む人はさらに少ない。早い時間とはいえ、土曜の午後だから、街から郊外へ向かう列車の需要はある程度ありそうだが、今日が特別なのだろうか。いつもこんなに空いているなら、4輌もつないでいるはずはないから、きっと普段はもう少し乗客が多いのだろう。 ちなみに、この駅の一つエクスマス寄りには、エクセターの市街地に近い、エクセター・セントラル(Exeter Central)駅がある。エクセターに用事があって、バーンステプル方面へ帰る人の中には、セントラルの方から乗った人もいるだろう。それを合わせても、乗車率は10%程度だろうか、要するにガラガラであった。

 乗客が入れ替わるセント・デイヴィッツ駅  セント・デイヴィッツ発車直後のガラ空きの車内

 セント・デイヴィッツ駅は、市街地から外れている。そして列車は市街地と反対側へ向かうので、駅を出るとすぐに両側は緑の平原になる。早速ローカル線の趣が、と書きたくなるが、しばらくはロンドンやブリストルへ向かう幹線を走る。実際に分岐するのは、本線を2キロほど走った、カウレー・ブリッジ信号場(Cowley Bridge Junction)で、ここで本線から左へ分かれ、単線のローカル線に入った。

 終着バーンステプルまでは63キロあり、途中駅は11ある。平均駅間距離は5.2キロで、日本の平均的なローカル線とまあ似ている。運転本数は、平日14往復、日曜7往復。平日の昼間は1時間に1本の等時隔ダイヤが実現している。

 この列車の表定速度は55.4キロ。ローカル線にしては悪くないスピードだが、このあたりでは車の方が速いだろう。この列車を含む全列車が停まる主要駅はクレディトン(Crediton)とエッグズフォード(Eggesford)の2駅だけで、残る9駅のうち、4駅がリクエスト・ストップ、5駅は通過である。リクエスト・ストップのシステムがあるなら、全駅をそうすればいいと思うのだが、リクエスト・ストップにした場合は駅を最徐行で通過しなければならないので、やはり所要時間増になり、ディーゼルの消費量も増えるのであろう。それゆえ、乗降客が見込めない駅は、通過にしていると思われる。沿線人口の少なさが想像される。

 冬でも緑が豊かな車窓風景  駅名標が味わい深いクレディトン駅

 最初の停車駅がクレディトン。エクセターに隣接する小さなマーケット・タウンで、ある程度はベッドタウンにもなっている。さきほど乗った代行バスの車内から見ていると、エクセター周辺ではあちこちに、クレディトンという道路標識を見かけたから、ローカルにはそれなりに知られた町に違いない。しかし私がこの地名の標識を最初に見た時は、地名ではなく、クレジット・ユニオン(日本でいう信用組合)でもあるのかと錯覚しそうになった。

 交換駅で、古い駅舎があり、そしてホームには手作りの味わいも感じられる大きく味のある駅名標があった。数名の乗降客がいる。

 クレディトンから次のヨーフォード(Yeoford)までの一駅間は、単線のこの線路に沿って、左に廃線のような錆びた線路が並行している。かつては複線だったのであろうか。

 ヨーフォードで一人下車  廃線のようなヨーフォードの反対ホーム

 そのヨーフォードはリクエスト・ストップだが、停車しておじさんを一人降ろす。クレディトンで乗ってきた人だった。身軽ないでたちで、スーパーの袋を下げているから、列車で一駅の隣町まで買い物に行った帰りらしい。

 ヨーフォードの先で、廃線跡が左へ分岐していった。レールが錆びてはいるものの、廃線にしては綺麗だと思って後から調べてみると、今も夏の休日には観光列車が走っている、保存鉄道なのだそうだ。といっても観光地でもなさそうなこんな所で、どれだけお客が集まるのかと思うが、終着のオクハンプトン(Okehampton)は、巨大なダートムーア森林の入口に位置するので、車と排気ガスを少しでも減らすという目的もあり、地元の熱意で動かしているらしい。さらに調べていくと、この路線はかつては、オクハンプトンから先、プリマスまで延びており、現在のエクセター〜プリマスの本線よりも先に開通しているそうだ。1968年に部分廃止されるまでの間、エクセターとプリマスを結ぶ直通列車が一世紀にも渡って運行されていたという、英国鉄道史の奥深さを感じさせるような路線なのであった。

 ヨーフォードからは、途中のリクエスト・ストップの駅にも停車せず、列車は淡々と牧歌的な景色を見ながら走った。土地が低い所では、おりからの大雨の影響で、あちこちに大きな水たまりができていた。だが天気は良くなってきて、青空が広がってきた。緑の丘もあって、悪天候の真冬のさなかでも、爽やかなグリーンが広がっていて気持ちが良い。予報では明日の天気も悪くないらしい。牧草地をウサギが跳ねていた。列車をじっと見つめるウサギもいる。

 車窓には緑の丘が広がる  エッグズフォードで交換待ちの停車

 エッグズフォードに到着する。このローカル線ではクレディトンと並ぶ主要駅で、交換駅である。ここで3分停車して反対列車と行き違うのだが、途中2つのリクエスト・ストップの駅に停まらずに来たからか、少し早い感じがする。いずれにしても、単線区間なので、反対列車が来るまでは発車しないから、ホームに降りてみた。

 いい駅である。相対ホーム2面の構造で、上下のホームがずれていて、間に構内踏切がある。エクセター方面のホームに石造りの大きな駅舎がある。かつて幹線の駅だった名残であろうか、かなりの大きさで、重々しさを感じる。他方、こちらホームの先頭では駅員と運転手がのんびり雑談をしている。

 上下線ホームがずれているエッグズフォード  エッグズフォードに到着するエクスマス行き

 少し遅れてバーンステプル方面から列車がやってきた。やはり4輌編成であった。外からのぞいた限り、やはりガラガラのようだ。薄日差す冬の午後、森の中の小駅での列車交換。この雰囲気がたまらない。そんな駅であった。あちらを先に発車させて、なおもしばらく停まり、少し遅れて発車した。

 エッグズフォードから残り4割ほどの路程を、やはり淡々と走る。リクエスト・ストップの駅が一つあるが、通過した。もともと少ない乗客ではあるが、その大半がバーンステプルまでの客のようである。所々、ゴツンゴツンと路盤から振動が伝わってくる所を、ややスピードを落として走る。かと思うと、整備されたばかりの乗り心地の良い区間もある。ということは、このまま朽ち果てて廃止へ向かうローカル線ではなく、まだまだ整備して列車を走らせて続けるのであろう。私自身は二度と乗らないかもしれないが、やはり嬉しい。

 洪水後の美しい晴れ間  バーンステプル到着直前の現代風景

 全線のほとんどを、近代的なものも見かけない、一昔前のままのような農村地帯ばかり走ってきた。エクセター寄りでいくつかの新しいアパートを見たぐらいであった。しかし終着バーンステプルの直前で、景色が変わった。右手に近代的なショッピングセンターが見えてきた。と思うとそのすぐ先が、もう駅であった。駅自体は趣もあったが、駅前風景は、ローカル線の終着駅というイメージから思い浮かべる情緒には欠けていた。

 終着バーンステプルに到着  通票を持ったかと運転士に問う標識

 コーンウォール半島の中ほどを占め、南北両方の海を持つデヴォン州は、南海岸に多くの都市が点在するのに対して、北海岸には小さな町しかない。鉄道もほとんどなく、このバーンステプルが、海のある町では唯一の駅となっている。デヴォンのこの南北の差はどうしてなのだろう。海の先に何もないならともかく、むしろ、海の向こうは遠くフランスやスペインしかない南側に比べれば、北海岸はより至近距離に、ウェールズがある。バーンステプルからの直線距離では、エクセターとほぼ等距離に、ウェールズ第二の都市、スウォンジー(Swansea)がある。にもかかわらず、フェリーが行き来するほどの交流もない。そのひなびた素朴さが、デヴォン北海岸の観光の魅力らしく、そういう宣伝がなされているようだが、裏を返せば繁栄しなかった地域なわけで、そこを代表する町がどんな所かは、歩いてみたいとは思う。

エクセター〜エクスマス Exeter - Exmouth


 バーンステプルに着いてからどうするかは決めていなかった。といっても選択肢は2つ。8分の停留で折り返す列車ですぐ戻るか、町を歩いて1時間半後の列車で戻るか、どちらかである。ここで町歩きをしてしまうと、エクセターに戻るころには日が暮れてしまう。しかし、すぐに折り返す列車はエクセター経由エクスマス行きで、エクスマスまで行ってもまだ十分明るい時間である。

 バーンステプルの駅舎  かつては複線だった名残のある終着駅

 風情のない駅前だけを見て戻るには心残りもあるが、初めてのバーンステプルの町歩きよりも、もう一つの未乗車線区であるエクスマスへの路線により魅かれてしまった。それに、今は幸い日が差しているが、町歩きをしているうちに、また大雨になるかもしれない、という風に、自分に言い訳をしてしまう。

 かくして駅前だけの観察にして、15時43分発エクセター経由エクスマス行きの客となる。折り返しは行きよりは若干乗客が多かった。リクエスト・ストップの停車駅にもほぼ全て停車し、そのたびに一人二人と乗ってきた。

 行きに列車交換のあったエッグズフォードで、また列車と行き違う。あちらが先着してこの列車を待っていた。今度のは大型気動車3輌編成であった。さっきよりは多少乗客が多いかなという程度だが、やはり空いていた。

 その先、クレディトンでも5分も停車する。何の時間調整かわからないが、列車交換はなかった。

 エクセター・セント・デイヴィッツでは、乗っていた客の半分余りが下車し、入れ替わりに同じぐらいが乗ってきた。

 セント・デイヴィッツは主要駅だが、駅の右手はエクス川しかなく、自然豊かな田舎の風景に見える。やがて短いトンネルがあり、出るとようやく市街地らしい風景となり、間もなくエクセター・セントラルに停まる。降りる人もいたが、乗ってくる方が多く、少し活気づいてきた。今は相対ホーム一対だけの駅だが、その間に広い空間がある。かつてはここにも線路があったに違いない。

 エクセター・セントラル駅  ポルスロー・ブリッジ駅

 このあたりではエクセター市街地の様子が車内からもわかる。次のセント・ジェイムス・パーク(St James Park)は、いかにも市街地の停留所という感じの駅であった。その先でロンドン方面への複線がまっすぐ進むのに対し、こちらは右へカーヴしながら分岐する。このロンドンへの線は、主要幹線ではない。ロンドンまでの距離は本線と変わらないが、特急列車は走っておらず、ロンドンのウォータールー駅まで、3時間20分もかかる。対する本線だと、ロンドン・パディントン駅まで特急で2時間である。

 わがエクスマスへの路線は、分岐して単線になるが、その後も結構人家の多い所を走る。バーンステプル側とは対照的である。こちらの路線は、アヴォセット線(Avocet Line)という名称がついている。アヴォセットとは鳥の名前で、日本語ではソリハシセイタカシギ。沿線のエクス湾一帯に見られる野鳥だそうだ。駅間距離も短く、各駅で乗降客がある。やがて右手に入江が見えてきて、やがてエクス川の河口を成す湾にピッタリと沿って走るようになる。こちらもいくつかはリクエスト・ストップの駅があるが、その全てに停まって少しずつ客を降ろしていった。このあたりにアヴォセットがいるのだろうか。

 エクセターの街を出ると海が近づく  エクス湾が広がってきた

 リンプストン・コマンド(Lympstone Commando)というリクエスト・ストップの駅がある。目の前は海で景色がいいが、反対側は英国海兵隊のキャンプ施設であり、駅名標の下に、キャンプに用事のある人のみこの駅で降りることができる、と、物々しく書いてある。しかし、そうとは思えない軽装の若者が下車していった。次のリンプストン・ヴィレッジ(Lympstone Village)駅が、リンプストンの中心駅で、ここは人家も多く、下車客も多かった。

 一般人乗降禁止のリンプストン・コマンド  こちらはリンプストン・ヴィレッジ駅

 こちらは最後まで、湾の素晴らしい眺めを堪能できる線であった。対岸にはエクセターから先の、プリマス方面への複線の線路が通っているはずだが、今は水害で全便運休である。走っていれば、対岸を走る列車も見えそうである。

 エクス湾に沿って快走する最終区間  終着エクスマスに到着

 そしてエクスマスに着いた。単線の片面ホームだけの小さな終着駅で、駅舎も小さく質素だ。乗降客では比較にならないエッグズフォードの駅舎が、ここより何倍も大きい。だが下車客は案外多く、また折り返しの列車を待っている客も結構いた。

 小さく簡素なエクスマス駅舎  成熟した雰囲気のエクスマスの街

 エクスマスは、名前の通り、エクセターに流れるエクス川の湾口に位置する町で、人口3万を数える単独自治体である。エクセターの外港としても、ベッドタウンとしても、そしてこの地域の海浜リゾートとしても、栄えているという。駅周辺を歩いてみたが、けばけばしさのない、しっとりと落ち着いた老舗リゾートタウンという感じであった。単調な農村地帯を淡々と走るバーンステプルへの線と、色々な意味で対照的な路線であった。

 そうして宿を取ってあるエクセターへ、問題なく戻れたのだが、翌日はまた雨の影響で、エクス川の湾も満潮時は水かさが増し、エクスマスへのアヴォセット線は長時間に渡って運休になったらしい。当初行く予定としていたコーンウォールには行けずじまいであったが、ニュースや天気予報が不急不要の外出を控えるようにと繰り返していた日に、ひとまず2つの盲腸線に乗って無事に戻れただけでも、不幸中の幸いだったと言えるだろう。



欧州ローカル列車の旅:エクセター〜バーンステプル *完* 訪問日:2014年2月15日(土)


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