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南西ウェールズの盲腸線 目次


目次 (1) ウェールズの鉄道 Railway in Wales
カーディフ〜カーマーゼン Cardiff - Carmarthen
カーマーゼン〜ミルフォード・ヘヴン Carmarthen - Milford Haven
(2) ホイットランド〜フィッシュガード・ハーバー Whitland - Fishguard Harbour
ホイットランド Whitland
カーマーゼン Carmarthen
カーマーゼン〜ペンブローク・ドック Carmarthen - Pembroke Dock

ウェールズの鉄道 Railway in Wales


 イギリス連合王国の構成4国の中で、ウェールズは一番影が薄いのではないだろうか。より面積が小さくて陸路でもつながっていない北アイルランドの方が縁がない、という人も少なくないとは思うが、一般にはウェールズは話題にあがりにくい地味なエリアである。理由の一つに、イングランドとの一体感が強い点が挙げられるだろう。スコットランドや北アイルランドからは、我々はイングランドと違う国なのだぞ、といった自己主張を強く感じる。独自紙幣の発行や、イングランドと異なる祝日の存在などである。その点でもウェールズはイングランドと一体化している。

 鉄道の面でも、ウェールズはイングランドとの結びつきが強い。陸路でつながっていない北アイルランドが異質なのは当然としても、スコットランドとイングランドとは、鉄道でも境界を実感することが多い。

 ウェールズにも、首都カーディフ(Cardiff)に本社を置く「アリヴァ・トレインズ・ウェールズ」(Arriva Trains Wales)という地域内のローカル鉄道運行会社はある。ウェールズが主たる運行区間ではあるが、イングランドと相互乗り入れの要素が強く、ボーダー区間で運転本数が減ることもない。加えて、ウェールズだけを鉄道で一周することもできない。同じところを行ったり来たりせず、ウェールズ内をぐるりと一回りしようとしても、途中でイングランドを経由せざるを得ない。鉄道の路線はそれなりに沢山あるが、行き止まりの盲腸線が多いというのも、ウェールズの特徴である。だから、ウェールズの鉄道を全部乗り潰そうと思うと、同じ所を往復しないといけない区間が多く、狭い地域の割に、結構時間がかかるのではないだろうか。ざっと見た所、明るいうちに全線完乗するのに、最低でも日の長い季節で4〜5日は必要そうである。

 そんな風に最初は個性を見出しにくいウェールズだが、実地を旅してみれば、また印象が変わる。イングランドからウェールズへと踏み入れてみれば、入った途端に道路標識も駅名標も、2ヶ国語表示になる。しかも上がウェールズ語。同じような2ヶ国語表記は、スコットランドやアイルランドにもあるが、それらで見るゲール語ともまた全く異なる、不思議な言語である。イングランド人ですら、これを見ただけで異国情緒を感じるのではないだろうか。

 ウェールズは、言語面においては間違いなく特異な存在感を発揮している。連合王国の公用語が英語とウェールズ語の2ヶ国語であるという点に、それは顕著に表れている。だから例えば日本人が英国のビザを申請をする場合、提出書類の言語に英語ではなくウェールズ語を選ぶことも可能である。

 今回はそのウェールズのローカル線に乗ろうと思う。カーディフに2泊することにして、その間の一日を鉄道旅行の日と決めた。上述の通り、カーディフを基点にぐるりと一周するなら、イングランドを経由しなければならない。もちろん、別にイングランドを避ける理由はないから、それによってウェールズを一回りできるなら、それも面白かろう。しかし、それでもぐるりと回れるのはウェールズの南半分のそのまた東側だけになってしまう。

 南北に長く、真ん中に人口稀薄な空白地帯のあるウェールズは、鉄道路線も北と南とに結構はっきり分かれる。どちらも東のイングランド寄りは活気があり、西へ行くほどローカルになっていく点では同じだ。南側はブリストル(Bristol)などとの結びつきが強く、北はチェスター(Chester)やマンチェスター(Manchester)とのつながりが強い。その中間を行き、南半分を回る際に経由する路線は、バーミンガム(Birmingham)方面へもつながっている。南部のスウォンジー(Swansea)からカーディフ、ブリストルを経てロンドンへの区間は高速化もされているが、それ以外は概してスピードも遅い。高速鉄道の発達から取り残されたという感じもあるが、要は人口密度が低いのであろう。その分、ローカル線が多く、味わいはありそうで、乗ってみたい線は沢山ある。


 考えた挙句、日が短い季節ということも考慮し、ウェールズ南西部に至る行き止まりの盲腸路線3本に全部乗ることにした。日の短い12月の土曜ダイヤでも、夜明けとともにカーディフを出発し、明るいうちに3線全部に乗ることができる。これらの路線は西へ行くに連れて分岐して本数が減っていき、最後は3線とも海に近い所で行き止まりの終着駅となって果てる。こう書くといかにも風光明媚な最果てのローカル線に思えるが、そう単純に言い切れない事情がある点も興味深い。それらはそれぞれの箇所で触れることにする、


カーディフ〜カーマーゼン Cardiff - Carmarthen


 カーディフはウェールズの首都であり、かろうじて唯一の大都市と言ってもいいだろう。イングランドとのボーダーにも近く、ロンドンまで列車で2時間余りで行けるし、より近い大都市のブリストルあたりとは、通勤通学圏ですらある。ウェールズを代表する首都であると同時に、カーディフだけしか見ずにウェールズを知ったつもりになってはいけない街でもある。

 本日最初の列車は、そのカーディフ・セントラル(Cardiff Central)駅を7時58分に出て、ちょうど3時間後の10時58分に終着ミルフォード・ヘヴン(Milford Haven)に着く、長距離鈍行である。但しカーディフ側は快速運転である。列車の始発はカーディフではなく、隣のニューポート(Newport)からやってくる。ニューポートは、カーディフから東に19キロ、ブリストル寄りにあるウェールズ第三の都市で、ウェールズの出入口に当たる立地である。このあたりはウェールズでも特に人口密度が高く、カーディフとニューポートとで一つの都市圏を形成していそうに思われるが、不思議なことにこの区間には途中駅が一つもない。カーディフ近郊には他にも色々な路線があり、駅間距離の短い近郊区間を行く路線も沢山あるのに、幹線の方は、19キロもの都市間に駅が一つもないのである。始発ニューポートから乗ってみたかった気も多少はあるが、今日は首都カーディフが旅の起点である。

 カーディフ・セントラル駅の駅舎  カーディフ・セントラル駅

 列車は旧式の小型気動車2輌編成であった。運用の都合なのか、ここで切り離されたらしく、2輌×2編成がカーディフの長い4番ホームの前寄りに止まっているが、ミルフォード・ヘヴン行きは前の2輌だけである。乗客数は1輌に10人弱で、空いている。網棚に荷物は皆無。スウォンジーあたりまでの近距離客がほとんどだとは思うが、ともかくローカル線旅行の気分が高まってきた。

 カーディフからウェールズ第二の都市スウォンジーまでは、ロンドンと直通の特急も沢山走っている列車本数も多い幹線であって、まだローカル線とは言えない。だからこの旅のスタートも、スウォンジーでも良かったのだが、まあそんな理屈にこだわっても意味はない。とにかく7時58分、列車は定刻にカーディフ・セントラル駅を離れた。

 しばし高架からカーディフの市街地を見下ろす。このあたりで線路から見えるのは本当の中心部ではなく、裏ぶれた感じの街並みが多い。ウェールズの産炭地を控えたカーディフは、一昔前は重厚長大産業の集積地であった。今、中心部の一角は再開発で近代的な都市に変貌したが、線路から見える部分には古い時代の面影が感じられる。

 それでも4分ほど走ると早くも家並みが途切れてしまい、牧場すら現れた。この所寒波が来ていて、遠くの丘が雪化粧している。最初の通過駅、ポンティクルン(Pontyclun)を通過したのが8時10分で、ここもまた、カーディフから最初の一駅の駅間距離が随分長い。そのポンティクルンは車窓風景の限り、駅付近に小ぢんまりした集落が見られるが、新興住宅というより古くからの町という感じであった。その後も列車は淡々とした快速運転で、走ること20分、最初の停車駅が都市郊外駅風のブリッジエンド(Bridgend)。数名降り、数名乗る。

 最初の停車駅ブリッジエンド  利用者の多いニート駅のカーディフ方面

 この先、スウォンジーにかけての方が、意外に開けていて、点々と中規模な町が続いた。新開地のような綺麗に再開発されたエリアがあるかと思えば、カーディフ寄りではあまり見なかった工場も増えてくる。駅間距離も短くなり、その短めの駅間にも結構住宅がある。スウォンジーに向けて少しずつ乗客が増えてきたが、その数は知れている。対する反対ホームでカーディフ方面の列車を待つ人の方が断然多い。やはりこのあたりの求心力はカーディフが強そうである。あるいはカーディフを越えてブリストルやロンドンなどへ出かける客もいるだろう。対する私の乗っている方向には、この辺の住人が用事で出かけそうな所も少なそうだ。

 右へ短絡線が分岐し、こちらは左へカーヴすると、行き止まり構造のスウォンジーに定刻に着く。巨大ではないが、頭端式で、主要ターミナルの風格を備えた駅である。その長いホームの奥に短い2輌がチョコンと停まる。隣ホームの長編成の特急はロンドン行きだろうか。ロンドンと南ウェールズを結ぶ直通の特急のほとんどは、ここが終着である。

 スウォンジーもカーディフ同様、今でこそ中心部は再開発が進んで近代都市の外観を備えているらしい。しかし以前は断然、鉱工業都市のイメージが強かったらしく、今も観光客はあまり訪れない。中高年のイギリス人にとって、あまりイメージのいい都市ではないそうだ。第二の都市かつ産業都市らしく、2004年まで空港があり、定期旅客便があった。だがここの不幸はカーディフに中途半端に近いことで、結局カーディフ空港に集約される形で廃港になってしまった。そのカーディフ空港ですら、ブリストル空港がさほど遠くないので新規就航便の誘致に苦戦しているという。

 主要ターミナルの風格あるスウォンジー  ゴウァトン〜スラネリー間

 14分の長い停車を経て、半分ほど乗客が入れ替わったものの、似たような乗車率で方向を変えて定刻発車。日立のロゴが入った新しい車庫が見える。短絡線と合流してしばらく、人家など建物の多い所を走る。カーディフと違い、4分程度では田舎の風景にならない。そして最初の駅ゴウァトン(Gowerton)を過ぎると左手に海が見えてくる。

 閑散となったスラネリー駅  逆方向は利用者も多いスラネリー

 その次がスラネリー(Llanelly)、あるいはスラネスリー、しかし単にラネリーと書いてある日本語の地図も多い。アルファベット8文字のうち、4文字がエルという地名である。文頭にエル二つが並ぶ地名はウェールズには他にも沢山あるが、発音をかな書きすれば、「スラ」が近いらしい。といっても「ス」の母音ははっきり発音されない。ただ、これに限らず、ウェールズ語の地名は、現地の人でも英語読みしてしまうことも多く、ラネリーでも普通に通じるらしい。どれが正しいか、決定打がないので、書く側は困るのだが、本稿ではスラネリーとさせていただく。そのスラネリーは分岐路線もあり、町もそこそこ大きく、ここで大半の乗客が下車してしまった。反対ホームも列車を待つ客で賑わっていた。実質ここまでがスウォンジー都市圏なのだろう。

 スラネリーからカーマーゼン(Carmarthen)までは、トーマス・クック以来の伝統を引き継ぐレール・マップ・ヨーロッパで、景勝路線を表す黄緑色に塗られている。実はカーディフからここを経て3つの終着駅までの全路線の中で、景勝区間はここ1ヶ所だけなのである。それは、海が見える区間もここだけだという意味でもある。カーマーゼンから先の方が、本格的な田舎に入るので、景色にも期待したいところだが、実際は海に沿わない内陸の風景は単調ということらしい。それは覚悟でやってきたけれど、同じウェールズでも北部は景勝路線が多いので、実は少し残念でもある。

 その景勝区間に入り、キドゥウェリー(Kidwelly)に停車し、1人の客を降ろす。ここがカーディフ以西で最初のリクエスト・ストップ駅、つまり乗降客がいなければ通過する駅で、ここより西は、小駅の半分ぐらいはそうである。しばらく入江を見ながら気持ち良い車窓が続く。しかも幸い、薄日が差してきた。

 最初のリクエスト・ストップ駅  キドゥウェリー付近の車窓

 フェリーサイド(Ferryside)といういかにも海沿いっぽい名の小駅を過ぎると、入江が段々細くなり、それはタウィ川に変わる。ウェールズ内だけを流れる短い河川だが、サケマスで有名らしい。列車はタウィ川に沿って開けたこのあたりの中心都市、カーマーゼンへ向かい北上する。カーマーゼン到着の間際まで、長閑な景色が続いた。


カーマーゼン〜ミルフォード・ヘヴン
Carmarthen - Milford Haven


 カーマーゼンもスウィッチバックのターミナル型の駅であり、列車はここで二度目の方向変換をする。だが、立派なターミナル駅のスウォンジーとは比ぶべくもない、開放的で小さな田舎駅である。それでもスウォンジー以西では主要駅で、町も人口1万5千、カーマンゼンシャー(Carmarthenshire)の州都というちょっとした地域拠点になっている。

 4分停車で方向が変わるカーマーゼン

 スウォンジーの14分停車に対して、こちらは4分しか停車時間がなく、慌しく向きを変えて、来た方向へと発車した。乗ってきた線が複線で左へ別れていき、やがて間もなくカーマーゼンを通らない短絡線が、やはり複線で合流してくる。英国に無数にある三角地帯のジャンクションである。その両方の複線の間を走るこちらの当区間だけが単線である。鄙びた駅と町であっても、カーマーゼンはこのあたりの主要駅であり、ほとんどの列車が停車し、向きを変えて発車していく。カーマーゼンを通らない短絡線を走る定期旅客列車は非常に少ない。普通に考えれば、どこかが単線なのなら、カーマーゼンに寄らない短絡線の方だと思うが、そうではないのである。これには恐らく明快な理由がある。今でこそほとんどの列車がローカル普通列車で、カーマーゼンにはどの列車も立ち寄るが、この路線はかつては英愛連絡ルートを担う幹線であり、飛行機以前の時代にはロンドンからフェリーを介してアイルランド南部・西部の各地を結ぶメインルートだったのである。最近まで、深夜のフェリーに接続する半夜行列車もあって、ロンドンとフィッシュガード・ハーバー(Fishguard Harbour)とを結んでいた。そういう列車は停車駅も絞られており、カーマーゼンにも立ち寄らず、先を急いでいた。それでも恐らく、旅客よりは貨物のためだとは思うが、ともかくカーマーゼンに寄らない短絡ルートが複線になっている理由には、そういった過去の輸送事情がある。

 カーマーゼンの町を出外れると、内陸の平坦な景色になる。なるほど特徴も薄く、かといって緑まばゆい美しい牧草地というほどのこともない、中途半端な農村地帯を淡々と一直線で西へ向かう。地形も平坦ではあるが、それでも初めて一つ、短いトンネルがある。次のホイットランド(Whitland)を出ると、左に単線の線路が分岐する。今日の午後に乗る予定の、ペンブローク・ドック(Pembroke Dock)への支線である。こちらは相変わらず複線で、単調さも変わらない。リクエスト・ストップのクルンダウェン(Clunderwen)に停車して一人降ろす。その次のクラーベストン・ロード(Clarbeston Road)が、この線とフィッシュガード・ハーバーへの線との分岐駅である。分岐駅であるが何もない所のようで、やはりリクエスト・ストップ扱いであるが、乗降なく通過した。

 分岐駅のクラーベストン・ロードは通過  風格あるハヴァーフォードウェスト

 いよいよ最終の盲腸区間に入る。どちらかと言えばフィッシュガード方面がまっすぐで本線という感じなのに対して、こちらは支線入りする感じで左へカーヴして、単線となった。この支線は23キロあり、途中駅は2つだけである。その最初の停車駅がハヴァーフォードウェスト(Haverfordwest)。この地域の中核となる町で、盲腸支線の途中駅ながら、駅も駅舎も立派であり、大半の客がここで下車し、車内は閑散となった。

 最後にもう一つ、ジョンストン(Johnston)というリクエスト・ストップ駅に停まって二人ほど客を降ろす。終着一つ手前の小駅というイメージに反して、意外と人家が多い所であった。この時点で2分遅れていたが、何故か最後の一駅は実際以上に所要時間が長く取られているようで、終着ミルフォード・ヘヴンには時刻表より2分早い、10時56分に着いた。

 ミルフォード・ヘヴンは、カーヴを描いた単線のホームと線路だけで、駅舎もない、最低限の設備の駅であった。だが駅のすぐ裏手が、というか、街から見ればあちらがメインで駅が裏手になるのかもしれないが、とにかくそこはショッピングセンターで、大手スーパーのテスコを核に、小売店が集まっており、駐車場も車でかなり埋まっていた。

 終着ミルフォード・ヘヴンに到着  駅付近から見る港の風景

 旅行者としては、この雰囲気に終着駅の旅情もかき消されてしまうわけだが、地元の利用者にとっては、時代遅れの古くて大きな駅舎が残っているよりも、駅前にショッピングセンターがある方が便利に違いない。だが、それならホームからすんなりとショッピングセンターに入れるようにすればいいのに、駅の出口はそれと反対にしかなく、一旦坂を上がってラウンド・アバウトまで行き、別の道を右へ折り返すように降りていかないと、たどりつけないので、歩いて5分ぐらいかかる。線路が先へ続いているなら仕方ないが、終着駅である。車止めの先にちょっと通路を作ってあげれば解決しそうなのに、惜しい。もっともそれをした所で、列車でここに買い物に来る人は僅かであろうが。


 その橋の上から四方を眺めれば、駅の反対側は港湾になっており、そういう所につきものの古い倉庫を利用した「ウォーターフロント・ギャラリー」などというのもあった。観光客誘致か、地元の文化振興か、恐らく半々だとは思うが、そういった活動もありそうで、寂れるばかりの僻地ではなさそうである。少し町と港を歩いてみたいが、無常にも折り返しまでの時間は10分しかないので、ここから観察で精一杯なのは、やや心残りであった。

 発車が遅れたハヴァーフォードウェスト

 折り返しの11時08分発カーディフ・セントラル行きは、意外と客が多い。若い乗客も大勢いる。クリスマス前の土曜だから、買い物その他で都会に出かけるのだろう。ハヴァーフォードウェストでも大勢乗り、座席の7割は埋まったのだが、なかなか発車しない。どうも車椅子の客を乗せる乗せないでもめているらしく、車掌がホームでその当人と回りの人と長々と話をしている。日本と違い、定時発車の使命感は弱いと思われる。結局その客は乗せず、7分ほど遅れて発車したのだが、これは少しまずいことになった。私はこの列車をホイットランドで降りて、フィッシュガード・ハーバー行きに乗り換えるのだが、その接続時間が7分しかないのである。フィッシュガード・ハーバー支線との合流点は、もっと手前のクラーベストン・ロードで、この列車はリクエスト・ストップなのだが、フィッシュガード・ハーバー行きは通過扱いなので、一旦ホイットランドまで行って戻らなければならない。

 行きに通過した、クラーベストン・ロードは、閑散とした所だから、乗降なしの通過で遅れを回復させてくれることを期待したが、今度はここにも停車して2名乗車、そんなこんなで、7分遅れのままホイットランドに着く。


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