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ヴュルツブルク〜シュトゥットガルト 目次


目次 ヴュルツブルク Würzburg
フランケン鉄道 Frankenbahn
ヴュルツブルク〜オスターブルケン Würzburg - Osterburken
オスターブルケン〜シュトゥットガルト Osterburken - Stuttgart
シュトゥットガルト Stuttgart

ヴュルツブルク Würzburg


 いきなり何だと思われそうだが、私は、ロマンチック街道などという言葉は、どちらかというと、聞くだけで寒気がするたちである。だからそれがどこにあって、どこを通っているかも、実はほとんど知らなかった。今回、鉄道で何度か乗り換えたりしているヴュルツブルク(Würzburg)がその起点だと知って、意外な気がした。

 ヴュルツブルクはさほどの大都市ではないが、東西のフランクフルトからニュルンベルクへ、南北のハノーファーからミュンヘンへ、幹線鉄道が交差する、鉄道の要衝である。だから乗り換えたことがあり、乗り換えの合間に駅付近を散歩したことがあったが、中心部まで行く時間はなくて、まだ行ったことがない。今回も残念ながら無理であった。

 ヴュルツブルク中央駅(Würzburg Hbf)は市街地からややはずれた所にある。数年ぶりに下車したが、以前と特に変わった様子もない。駅前がトラムの起終点にもなっている。細面な車体の電車はなかなかユーモラスで味がある。今やドイツでも古典的な部類に属すると思うが、現代の一般市民に普通に利用されている嬉しい光景が見られる。駅自体が町外れなので、駅の裏手は一面の葡萄畑である。そこそこの都市の駅でありながら、この組み合わせがいい感じの「中央駅」である。

 ヴュルツブルク駅前通り  駅裏は葡萄畑というヴュルツブルク中央駅

 これから乗るのは、ICEなどの特急が通る、東西南北の幹線ではない。かといって、寂れたローカル線でもないし、シュトゥットガルトというかなり大きな都市まで行く列車である。特に後半のシュトゥットガルト寄りは、この列車以外にも区間列車が走る都市近郊区間である。けれども、この路線の途中一部区間は、日中は2時間に1本しか列車がない。ドイツの中では十分ローカル線と言える、運転本数が少ない区間だ。途中に名だたる都市があるわけでもない。そして沿線全体に葡萄畑が多い、ドイツ・ワインの産地。その程度の予備知識でやってきた。

 ヴュルツブルク駅舎内  ヴュルツブルク駅プラットホーム

 この鉄道には、フランケン鉄道(Frankenbahn)という名称がついていることを後から知った。これは別に、昔がそういう私鉄だったわけではなく、フランケン地方を主に走る路線なので、そう呼ばれているようだ。ドイツ語のバーン(Bahn)を鉄道と訳してしまうと、日本語では私鉄っぽくなるが、フランケン線とも訳せる、バーンとはそういうより広い言葉かなと思う。


フランケン鉄道 Frankenbahn


 乗るのはヴュルツブルク10時37分発のシュトゥットガルト行きRE4929列車である。REは、ドイツ語のレギオナルエクスプレス(Regional Express)で、英語のリージョナル・エクスプレスに当たる、つまりは地域間急行である。特急より低位ではあるが、鈍行とも違う。今の日本のJRなら特別快速といったところだろうか。距離は180キロあり、途中8駅に停車して所要時間2時間16分、表定速度は79.3キロに及ぶ。なかなかの快速で、ローカル列車とは言えないかもしれない。

 運行面で興味深い点の一つは、途中2時間に1本のこの列車しか走らない区間があること、そしてその区間の通過駅は、昼間全く列車が停まらないことである。 そんなことを面白がっても仕方ないかもしれないが、そういう区間があると、時刻表上ではローカル線らしく感じてしまう。

 具体的に言うと、ヴュルツブルクから最初の停車駅、ラウダ(Lauda)までの43キロは、この2時間に1本のRE列車の他、各駅に停まる区間列車が、平日日中は1時間に1本、走っている。この区間は概ね、ロマンチック街道に沿うエリアである。その各駅停車は、ラウダの次のケニヒスホーフェン(Königshofen)という駅で分岐して別の路線に入ってしまう。そちらがロマンチック街道沿いとなる。

 他方の当列車は、ラウダから先は、ロマンチック街道を行く路線よりは相対的に本線格の路線ではあるが、ラウダの次の停車駅、オスターブルケン(Osterburken)までの35キロに及ぶ、一番の閑散区間となる。この区間は日中は平日も休日も2時間に1本のRE列車だけであり、各駅停車は、朝夕に僅かな本数が運行されるだけである。具体的には、ラウダからオスターブルケン方向の各駅停車は、朝に2本だけ、反対方向は朝が1本、夕方から夜に3本の合計4本だけである。休日はさらに減るが、ゼロにはならない。いずれにしても、通勤通学輸送に特化していると思われる朝夕の鈍行だけが走っている。それ以外の時間帯はバスが代役を務めているらしい。

 オスターブルケンからは、また2時間に1本の普通列車が昼間も走るようになり、段々と本数が増えて、シュトゥットガルトが近づけば、日本で言う国電区間のような、Sバーンのエリアになる。そして終着のシュトゥットガルトは、ドイツでも人口でベスト10に入る大都市である。

 そういった路線であり、遠くない所には、フランクフルト、ニュルンベルク、ストラスブール、そしてちょっと離れてミュンヘンなど、大都市もある。それでも地図や路線図を見ていると、それら大都市と大都市のはざまの、いくぶん人口密度の薄そうなエリアを抜けていくような、やや地方交通線らしさも感じられる。特にシュトゥットガルトから遠い前半区間は、ドイツの豊かな農村地帯の風景をたっぷり味わえそうな気がする。


Michelin Tourist and Motering Atlas Germany, Benelux,
Austria, Switzerland, Czech Republic 2012 より引用


ヴュルツブルク〜オスターブルケン
Würzburg - Osterburken


 2月の閑散期の日曜日、ヴュルツブルク中央駅10時37分発のシュトゥットガルト行きは、機関車も客車も鮮やかな赤である。客車は全て2階建ての新型で、4輌つながっている。時期が時期だけに、空いており、観光客っぽい乗客は皆無である。先頭客車の2階に上がってみたところ、発車時の客は10名もいなかった。

 10時37分定刻、音もなく静かに発車。いつもながらこの感じがいい。対する日本は地方に至るまで、年々おかしな発車メロディーを聞かされる機会が増えており、鉄道の旅がどんどん騒々しくなってきているのはどうしたことかと思う。それはともかく、線路は東へ、ニュルンベルク方面の幹線と並行して走り、1分ほどで右へゆっくりカーヴを描きつつ南へと進路を取る。この円弧カーヴの円心あたりがヴュルツブルクの市街地である。歴史の古い欧州の都市で、鉄道を後から敷いた結果ではあろうが、都市と鉄道の関係がこんな感じになっている所が欧州ではとても多い。

 マイン川を渡る鉄橋から

 ヴュルツブルク南(Würzburg Süd)駅を通過するとほどなく、マイン川を渡る。まだ市街地だが、この列車から見るマイン川は、原始の姿そのままかと思うような風情で、おりからのどんよりとした天候の中に沈んでいた。左へ別の支線が分かれ、今度は左手に路面電車が寄り添ってきた。既に郊外の風情だが、このあたりと都心を結ぶ足になっているのだろう。やがて、時間にしてヴュルツブルク発車から5分ほどで、市街地を抜けて田舎の風景になった。

 複線電化区間である。ドイツだから右側通行である。左側の席に座っていると、北行きの線路を挟んで通過駅の反対ホームが見える。どこも相対ホームである。後ろから車掌が検札にやってきた。乗客も少ないのであっという間に終わる。

 15分ほど走ると短いトンネルがあり、そこを出ると葡萄畑が広がった。大した規模ではなく、どちらかというとヴュルツブルク駅の裏手の畑の方が規模が大きいぐらいだ。ゆるやかな起伏が多く、その斜面に三角屋根の瀟洒な住宅が並ぶ。あいにくの天候だから今一つ冴えない風景だが、晴れていれば絵になるだろう。

 ラウダ駅

 11時06分、定刻に最初の停車駅、ラウダに停まる。4分の停車時間がある。降りる人の方が多く、列車はますます空いた。十分田舎の風景だったが、ここまでがヴュルツブルク近郊区間と言えるので、この駅には側線も多く、電車が何編成も留置されていた。

 ラウダから次のオスターブルケンまでが、ドイツの鉄道としては珍しい、2時間に1本しか列車のない区間に入る。しかも上に書いたように、日中はRE列車が途中駅を飛ばして走るのみで、各駅停車は朝夕しか走らない。

 ラウダを出て2分、まずケニヒスホーフェン駅を通過する。この一駅は、ロマンチック街道に概ね沿って南南東へ、クライルスハイム(Crailsheim)という所まで行く線と重複しており、ケニヒスホーフェンにもそちらの列車が日中も停まる。あちらも2時間に1本で、快速もないローカル線のようだが、あちらがまっすぐ進んでいくのに対して、こちらの線がポイントを渡って右へカーヴして分岐するような感じになる。

 ケニヒスホーフェン分岐後に広がる農村  一番の閑散区間に現れた村落

 そうして2時間に1本のREだけの区間に入ったわけだが、特に田舎になったという実感はない。これまでと大差ない農村風景が続き、人家も点在している。

 そうなると私の関心事は、昼間全く列車が停まらない途中3つの通過駅になってくるので、それを注意深く見ていたし、高速で通過する車中から何とか1枚ずつ写真を撮ってみた。最初がボックスベルク・ヴェルヒンゲン(Boxberg-Wolchingen)、次いでオイビクハイム(Eubigheim)、最後がローゼンベルク(Rosenberg)である。簡易なホームだけの停留所ではという予想に反して、どこも古くて大きな駅舎を持つ、駅らしい駅であった。ただ、相当に痛んでいて、手入れもされてなさそうなのが車窓からでも感じられた。駅周辺もそこそこの集落規模はあり、決して人里離れた場所でもないのだが、大都市から遠いこういうエリアでは、昼間に鈍行列車を走らせても、利用者がほとんどいなくなってしまったのだろう。

 ボックスベルク・ヴェルヒンゲン  オイビクハイム  ローゼンベルク

 こういった事を事前に調べてから乗っていなければ、何の変哲もない普通の田舎、という程度の景色であった。それでも一応、分水嶺も越えてきた。といっても大した勾配ではないのだが、沿線で一番標高が高いのも、この区間である。ヴュルツブルク側はマイン川水系、それが、この先はネッカー川水系となる。どちらもライン川の支流である。

 ローゼンベルクあたりの農村風景  オスターブルケン駅

 地図を見るとカーヴは多いものの、複線電化の線路は立派で、列車も高速で走り、あっけなく次の停車駅、オスターブルケンに定刻に到着した。

オスターブルケン〜シュトゥットガルト
Osterburken - Stuttgart


 オスターブルケンから先は、再び区間運転の普通列車も走り、列車本数が増える。まだシュトゥットガルトまでは100キロもあり、ヴュルツブルクの方が近いが、広域的にはシュトゥットガルト都市圏としての色合いが濃いのではないかと思う。列車本数や運転本数も、そういった事を判断する参考になるが、行政上も、ラウダ以南は全て、州都をシュトゥットガルトとするバーデン=ヴュルテンベルク(Baden-Württemberg)州に属する。この列車の停車駅では、始発のヴュルツブルクだけがバイエルン(Bayern)州になる。

 小駅ゼンフェルトを通過  メックミュールの手前で見える城

 10分ほど走り、次の停車駅はメックミュール(Möckmühl)。小ぢんまりした町らしかった。到着前、車窓に山城が見えた。時間帯のせいもあろうが、下車よりは乗車が多い。だがどちらも大した数ではなく、列車は相変わらず空いている。後で調べると、メックミュールはワインの一大産地だそうだが、その割と、ここまでの沿線に大規模な葡萄農園は見かけなかった。

 構内踏切のあるメックミュール駅  新車の積まれた車運貨車

 通過する小駅の駅間が短くなり、次はバート・フリードリッヒシャム・ヤクシュトフェルト(Bad Friedrichshall-Jagstfeld)という長い名前の駅の停まる。車運貨物列車が奥の線路に停まっている。積んでいるのは新車らしく、綺麗にカバーがかかっている。次いでネッカーズルム(Neckarsulm)。大きな家が多い。

 ネッカーズルム駅  ドイツらしいハイルブロンの町並み

 やがて、これまでより明らかに都会らしい風景になってくると、ハイルブロン中央駅(Heilbronn Hbf)に着く。ハイルブロンはこの沿線の途中駅では最大の都市で、路面電車が走るほどの街である。その路面電車が車窓から見える。黄色と赤の鮮やかな色合いで、郊外乗り入れ対応の大型車と思われる。これも後で調べると、ここにはカールスルーエ(Karlsruhe)の市電も乗り入れてきているそうだ。カールスルーエと言えば、市内電車が郊外鉄道に高速で乗り入れるモデルの一つを築いたケースとして知られるが、こうして南北を貫く列車で旅していると、こことカールスルーエがそんなに近いと言われてもピンとこなかった。実際の距離も70キロ余りある。日本だと、広島で市内電車が郊外線である宮島線に乗り入れるぐらいがせいぜいだが、こちらはもっと本格的に、郊外鉄道と市電が直通している。カールスルーエはその先駆的なモデル都市として世界各地から視察が相次いでいるそうだが、それがここまでも乗り入れているのであった。

 ハイルブロン中央駅で見えた郊外直通型トラム  石炭と葡萄畑と住宅

 ハイルブロンからシュトゥットガルトは50キロあるから、通勤圏というほど近くはない。それでも日常的な流動も太そうである。ハイルブロンで少し乗客が増えたこともあり、ローカル線の旅も終わりかな、あとは都市郊外かな、と思っていたが、意外にもこの先、むしろ葡萄畑が増えてきた。ハイルブロンは、この列車の全区間で一番標高が低い所でもあり、ここからシュトゥットガルトへ向けては、今度はネッカー川を遡ることになるのである。そんな川の流れと気候が関係するのかどうかわからないが、これまでより葡萄畑が増えてきた。他方で住宅も工場もこれまでより多く、石炭が山積みの隣に葡萄畑という所もあり、北半分の平凡な農村風景に比べると、色々なものが現れてくる。それでも過密というほどのことはなく、典型的な自然の間近な地方都市と言えるだろう。

 今までで一番見事だった葡萄畑  シュトゥットガルトが近づいた

 次のビーティヒハイム・ビッシンゲン(Bietigheim-Bissingen)では、駅にSバーンのマークがあった。ここからがSバーン区間、日本で言う国電区間である。完全にシュトゥットガルト都市圏に入ったと実感する。もっともこのSバーンも、日本の東京や大阪の国電区間を想像すると、かなり田舎まで含まれている場合があり、場所によっては本数も少なくて驚くこともある。だがここは間違いなく、都市型通勤電車が頻発するSバーン区間のようだ。対するこの列車はいわば中電ないし快速の役割を果たすのであろうが、乗ってくる人はわずかである。今日が日曜のせいかもしれないし、Sバーンの方が市街地に直通するためかもしれない。最後の停車駅、ルードウィッヒスブルク(Ludwigsburg)でも同様であった。それでも前半に比べれば客も増えて、都市近郊鉄道らしい様相となり、ほぼ定刻、シュトゥットガルト中央駅(Stuttgart Hbf)の行き止まりの5番ホームへと列車は滑り込んだ。


シュトゥットガルト Stuttgart


 私がシュトゥットガルトへ来るのは実に20年ぶりである。その昔、日本で知り合ったドイツ人と話をしていた時に、シュトゥットガルトはあまり面白い所ではないと聞いていたし、何も知らないでたまたま1泊した時も、特にどうとも思わなかったし、強い印象も無かった。それだけに、あまり期待しないでこうして来てみれば、期待しなかった分、なかなか良い街である。確かに駅周辺は風情もない画一的なビルが多い。それも近代的でデザインを売りにしたようなビルでもなく、一昔前に機能一点張りで建てられたオフィスビルが多い。自動車産業などで栄えてきた一昔前の産業都市らしいと言えるかもしれない。

 シュトゥットガルト到着時の車内  シュトゥットガルトの到着ホーム

 駅は大きく、しかも工事中であった。ホームも沢山あって、それぞれに乗降客で賑わっていた。長距離列車は頭端式で、全ての列車はここで向きを変える。但し、国電に当たるSバーンのホームは別に地下にあって、そちらは通過式の駅になっている。

 駅舎内は重厚だし、風格もあり、歴史も大いに感じる。これはヨーロッパの主要駅に行くとしばしば感じる。こういった点は日本にはあまりない。東京駅丸の内口がむしろ例外となっているぐらいだ。駅舎の外観もそれ以上に立派な駅が多いが、ここは外回りは割と平凡であった。駅前もこれといった風情もなければ、素晴らしくモダンで近代的というわけでもない。

 重厚さを感じる駅舎内  格別の風情はない駅前風景

 地下ホームにも行ってみた。中長距離列車との乗り換え客が多いのであろうが、日曜の今日も乗降客が多く、一面だけのホームはそれなりに賑わっていた。

 地下ホームに発着するSバーン  無機質な日曜日のビジネス街

 駅周辺は、正面の商店街を除くと、あとは概ねビジネス街のようだ。よって日曜の今日はひっそりして人の気配にも乏しい。駅前通りだけ店が閉まっているにもかかわらず、人が結構歩いている。そこを5分も歩くと、左側に宮殿があり、そのあたりはパラパラと観光客も来ている。中国人のグループが記念写真を撮りあっている。近頃とみにこういった光景に出会うようになった。

 意外と人通りの多い日曜午後の商店街  宮殿の付近

 宮殿の少し先に、Sバーンの地下駅がある。中央駅の次の駅だが、駅間距離は1キロもないであろう。こういった国電区間ですら、ドイツには改札口がなく、ホームに自由に入れるし、その気になれば切符無しで乗れてしまう。その代わり検札に合えば、有無を言わさず高額の罰金である。ドイツはこのあたり、融通が一切きかず、容赦しないらしい。それでも日本の感覚からすると、こんな都市部の国電の駅でも、ホームに自由に入って電車を見物できるのだから、鉄道マニアにとっては日本より魅力的かもしれない。そんなことを考えながら、しばしこの産業都市を歩き回るのは、それはそれで面白かった。



欧州ローカル列車の旅:ヴュルツブルク〜シュトゥットガルト *完* 訪問日:2014年2月2日(日)


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